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Blu-ray新譜:東京物語/彼岸花/秋刀魚の味 [映画]

今年、生誕110年・没後50年を迎えた映画監督の小津安二郎氏。
[1903年(明治36年)12月12日−1963年(昭和38年)12月12日/享年60歳]
 ▼小津安二郎 生誕110年 記念イベントはこちら[松竹株式会社]

20代の頃、戦後に製作された作品(晩春・麦秋・東京物語)に魅了されて以来、小津作品ファンとなり、10年程前にDVD-BOXの第一集と第二集を購入したが、今回ニューデジタルリマスターされたBlu-ray版の3作品を購入した。
 《東京物語》《彼岸花》《秋刀魚の味》
 ●合唱以外の趣味は何?
 ●第66回関東合唱コンクール[リハーサル編]

上記HPによると、《東京物語》は、2012年英国映画協会発行の「サイト・アンド・サウンド」誌が発表した「世界の映画監督358人が投票で決める最も優れた映画」で第1位に、批評家846人の投票では第3位に選ばれたとのことだ。

(全作品を鑑賞していない前提で)戦後の小津作品には、殺人、暴力、嫉妬・ねたみ、いじめ、復讐・恨みなどマイナスの表現要素がほとんどない。
《早春》と《東京暮色》は別であるが。
人と人の繋がり、その多くが家族関係(親子・夫婦・兄弟姉妹等)に凝視し、誰もが経験している普通の日常生活(仕事、結婚、子育て、別れ、老い、死など)を、淡々かつ静かに丁寧に描いている。
誰もが感じる心情故、多くの人々が自分自身に照らし合わせて共感できる作風だ。
また、登場人物の感情の起伏と動きが少なく、場面展開も早くなく、穏やかな時の流れが特徴である。
「日常こそが人間の幸福である」と訴えていると思う反面、日常を普通に暮らすことの大切さ(自立、人に対する気遣いといたわり、許し等)、難しさ(感情の機微の理解等)、もどかしさ、矛盾さを問いかけられる。

上記記念イベントのHPに掲載されている小津氏の言葉
 − 永遠に通じるものこそ常に新しい −
意味深い言葉だと思う。
 ▼小津安二郎の言葉たちはこちら

早速《彼岸花》を鑑賞したが、特に〈色の発色〉が鮮明に浮かび上がっていて、丁寧に修復されているなあと感心する。
画面に溢れる様式美(小道具まで隙がない)と映像美、俳優陣(特に女優)の所作の美しさが、非常に際立っていることに改めて驚く。
 ▼《東京物語》ニューデジタルリマスター修復比較映像はこちら
 ▼《彼岸花》《秋刀魚の味》ニューデジタルリマスター修復比較映像はこちら










小津安二郎 DVD-BOX 第一集

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  • 出版社/メーカー: 松竹
  • メディア: DVD



小津安二郎 DVD-BOX 第二集

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●小津安二郎 DVD-BOX 第一集
 東京物語/彼岸花/お早よう/秋日和/秋刀魚の味
●小津安二郎 DVD-BOX 第二集
 晩春/麦秋/お茶漬けの味/早春/東京暮色
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