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第62回東京都合唱コンクール070917 [朝日コンクール]

文京シビックホール大ホールで開催された第62回東京都合唱コンクールを聴きに行った。
部門は高校A、高校B、職場の部(職場の部は聴かずに帰宅)
前日まで行く意欲はなかったが、起床して急に杉並学院高(男声)の『日向木挽唄』と、早稲田大学高等学院(男声)の『おらしょ〜Ⅱ楽章』を一度確認しておこうと思った次第。
なぜ、ここまでのエネルギーが湧いてくるのであろう。
やはり、少しおかしい。

実際に生演奏で聴いた男声版の『日向木挽唄』と『おらしょ』。
感想は控えて、今後の選曲において参考にしていこう。

高校A部門(計15団体出場/全国大会へは1団体出場)
国立音楽大学附属高(女声)と杉並学院高(女声)の一騎打ちといったところ。
国立音楽大学附属高(女声32名):出演順1番 金賞
 課題曲:F4
 自由曲:女声合唱曲集「木とともに 人とともに」より 生きる
 作詩:谷川俊太郎 作曲:三善晃
課題曲が自由曲の組曲の一つで、選曲の流れがスムーズ。
声楽専攻の学生が多いとは思うが、特にソリスト集団という合唱ではなく、パート内の音が統一され、アンサンブル力も高く、音色や発声が真っすぐで正統派。
気になった点は、「か」の発音を擦りすぎている感があることと、自由曲でフレーズの揺らし加減が気になった程度。
昨年の全国大会の演奏を会場で聴いたが、昨年よりサウンドが柔らかくなった印象を持った。
出演順が1番(10:40)で、朝は5時、6時に起きて歌う体を準備してきたのであろう。
朝一番出演は何かとハンデがある。

杉並学院高(女声32名):出演順12番 金賞[全国大会出場]
 課題曲:F2
 自由曲:Hodie Christus natus est/Ave maris stella 共に作曲:Karai Jozsef
自由曲1曲目は、昨年OG合唱団の菊華アンサンブルさん(全国大会銀賞)が演奏した楽曲。
国立音楽大学附属高の声よりも太めであるが、とても豊かなしっかりとした響きが出ている。
特にアルトの響きは秀逸で、ここ数年の高校女声であれほど低音が鳴るアルトは聴いていない。
非常に統制がとれて知的な演奏。
気になった点は、アルトの声量が大きいため、ややソプラノの声量が足りない感(特に課題曲)があった。
いずれにせよ、どちらも甲乙付け難く、審査員の好みで評価されると思った。

高校B部門(計3団体出場/全国大会へは1団体出場)
府中西高(混声)と大妻中野女子高(女声)の一騎打ちといったところ。
府中西高(混声58名) 金賞
 課題曲:G3
 自由曲:Sechs Lieder Op.59(6つの歌)より 作曲:F.Mendelssohn
     4.Die Nachtigall(夜うぐいす) 作詩:J.W.v.Goethe
     6.Jagdlied(狩の歌) 作詩:J.v.Eichendorff作曲
女声も男声も充実した声でしかも奇麗。
課題曲の「鼻」は、パロディー的遊び歌で歌い手は表現が難しいと思われるが、聴いていて楽しい曲である。
大変高尚なMendelssohnの楽曲を、実に丁寧に心地良く演奏していた。
奇をてらっていない演奏に好感を持ち、幸せな気持ちにさせていただいた。

大妻中野女子高(女声60名) 金賞[全国大会出場]
 課題曲:F3
 自由曲:無伴奏童声(女声)合唱のための「Five Songs of Nonsense」より
     V.Two Guys/II.When Dandelions Bloom
 作詩:谷川俊太郎/William I.Eliott・川村和夫訳詩 作曲:鈴木輝昭
女声が60名も揃うとやはり音圧が凄く、音の洪水が舞台から降り掛かってくる感じ。
課題曲は萩原英彦氏作品で女声合唱が好む選曲の一つであろう。
大変しっとりと奇麗にまとめられている。
自由曲は大変な難曲で、よくぞ仕上げたと思う。
ただ、残念ながら歌詞がほとんど聴き取れなかった。
私の斜め前に座ってた60代後半の男性(課題曲集を観ながら演奏を聴いていた方)が、小さな声で「ブラボー!」と呟いていた。
団員のおじいさんかなあ?
やはり、どちらも甲乙付け難く、審査員の好みで評価されると思った。

−余談その1−
全国大会常連団体や広いステージでの舞台経験を積んでいる団体は、やはり団員の並びと立ち姿が統制がとれていて奇麗である。
逆に、あまりステージに慣れていない団体は、舞台下手に寄り過ぎてしまって指揮者の指示で中央に戻ったり、ひな段の後ろに立ってしまい、指揮者の指示でもっと前に出るよう修正がかかる等。
誰が中央に位置し、またひな団の後ろか前に立つ位は、事前に打合せできていないのかと少し苛立つ。
それから、立ち姿。
歌う姿勢が真っすぐで、曲の雰囲気や抑揚であまり揺れない姿勢が良い。
ある混声団体のベースの一人が、左手を腰に組んで歌っていた(銭湯で入浴後牛乳を飲む姿勢?)
手で拍子をとったり、曲の雰囲気に酔って手を動かしたり、手をポケットに入れる姿は見かけるが、初めて観た立ち姿であり、非常に違和感を覚え、気になって仕方なかった。
並びや立ち姿は審査には全く影響はないが、やはり見た目の印象は大事な項目であると思う。

−余談その2−
ここの大ホールは、とても良く響く。
普通、多目的型大ホールは音響がいまひとつであるが、ここは別格。
15名弱の小編成でも、音圧は弱くともしっかりと音の響きをホールが吸い上げてくれて、残響時間が長い。
どの団体も最終音が客席最後列まできちんと響く。
<だから、ハモッていないと本当にまずい!>
2週間後、自分もあの舞台で歌うのだ、あの爽やかな「虹」を歌うのだと思うと、緊張と期待感でわくわくしてきた。
自主練習ということで、イメージトレーニング。
真面目やなあ〜。


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コメント 5

影

私も聴きに行きました・・・
高校Aグループは、やはり杉並学院でしたか・・・総合的なレベルでは確かに納得できます。ただ、私の個人的印象だと、豊島岡女子学園のソプラノの響きに魅了されてしまいましたが・・・
それにしても、高校生の歌声って素直でハーモニーが純粋な感じがしました。とても勉強になりました♪
by 影 (2007-09-17 22:39) 

hokochan

立ち位置は音響上、姿勢は印象上本当に大切ですよね。本番近くなるとその駄目出しの方が多くなるくらい。
by hokochan (2007-09-18 05:51) 

malechoirpopeye

影さん
勉強熱心で、感心いたしました。
あれがコンクールの雰囲気ですが、全国大会はもっと緊迫していますよ。
一般、大学、職場部門が東京文化会館ですので、ぜひ足を運んではいかがでしょうか。
私はぜひ全国の舞台に立ちたいです!

hokochanさん
なにコラさんの生演奏はまだ一度も聴いたことがありません。
全国大会DVD映像で何度か観ておりますが、並びが奇麗です。
100名の大合唱団の並びはスケールも違います。
一度でいいので、本当に全国大会へ出場したい。
「晴れ」舞台は生きていく上で必要ですよね。
by malechoirpopeye (2007-09-18 18:43) 

タカユキ

初めまして。東京都合唱コンクールで検索して見つけました。
30日のコンクール聴きに行きました。関連団体が出演したので見に行ったのですが、歌い人さんの「音空」も期待してました。
残念ながら演奏は聴けなかったのですが…
自分も神奈川の男声合唱団に所属しているので、東京都のレベルの高さを実感しながら、自分らも関東大会頑張らねば!と気合い入れてます。
by タカユキ (2007-10-01 00:41) 

malechoirpopeye

タカユキ様
ご訪問いただきまして、ありがとうございます。
音空は残念ながら銀賞でした。
神奈川の男声合唱団というと、かながわフリーダムシンガーズさんですね。
関東大会、絶対に絶対に頑張ってくださいね!
少人数の社会人男声合唱団はなかなか評価を受けにくいですからね。
応援しています。
アンサンブル未生さんに知人が多数いて、実は今年の神奈川県コンクールにお誘いいただいたのですが、埼玉県、東京都で精一杯でした。
自称、合唱バカです。
by malechoirpopeye (2007-10-01 13:59) 

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