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法政大学アリオンコールOB・関西大学グリークラブOB交歓演奏会 [Concert]

5/30(日)、北とぴあ さくらホールで開催された法政大学アリオンコールOB・関西大学グリークラブOB交歓演奏会を鑑賞した。
この演奏会には、コール・グランツ:N氏、YARO会演奏会やポパイ演奏会にてDVD撮影をお願いしているS氏(お二人とも法政大学アリオンコールOB)が出演された。
田中信昭氏の指揮、「路標のうた」と「合唱のためのコンポジション第3番」の演奏を、最大の楽しみにしていた。
 ●法政大学アリオンコールOB・関西大学グリークラブOB交歓演奏会のご案内

−雑感−
 ▼エール交歓
 ▼1ステージ:法政大学アリオンコールOB
  男声合唱による「日本抒情歌曲集」より 編曲:林 光
   待ちぼうけ/ゴンドラの唄/早春賦/浜辺の歌/箱根八里 
  指揮:酒井威志 ピアノ:篠田昌伸
 ・オンステ総数は40名。
 ・声はよく出ていて、和声感も上々。
  過去2回、OB六連演奏会での演奏を拝聴しているが、別団体かと思わせるほど進化し
  ていた。メンバーの入替、補強等が要因のようだ。
  パートバランスは、テナー系が少し弱いと感じた。
 ・林光氏による平易な編曲、聴き慣れた叙情溢れるメロディが、観客の心にまっすぐに
  伝わる。

 ▼2ステージ:関西大学グリークラブOB
  男声合唱組曲「富士山」 詩:草野心平 曲:多田武彦
  指揮:下井田秀明
 ・オンステ総数は60名弱。
 ・やはり「富士山」は、難易度が高い楽曲だ。
  私は過去2回ステージで歌ったが、体力を要する壮大な曲のため、ペース配分が難しい。
 ・大編成で音圧はあり健闘した演奏であったが、調性が不安定な箇所、ピッチが下がる箇
  所が見受けられ、第5曲「作品第貳拾壹」の最終和声はやや破綻してしまう。
 ・全体的に【間】と【溜め】が少なく、ややせっかちな印象を受ける。
 
 ▼3ステージ:合同演奏
  二群の男声合唱とピアノのための「路標のうた」 詩:木島 始 曲:三善 晃
  指揮:田中信昭 ピアノ:篠田昌伸
 ・迫力ある二群合唱にワクワクした。
  委嘱初演で思い入れが深い作品、田中氏による指揮が相乗効果を起こし、演奏者はと
  ても嬉しそうに、楽しそうに音楽を奏でていた。
 ・名曲だなあと感じた。ぜひ一度歌ってみたい。
 
 ▼4ステージ:合同演奏
  合唱のためのコンポジション第3番 曲:間宮芳生
  指揮:田中信昭 
 ・初演は1963年[昭和38年]だが古い印象を全く感じない、大変現代的な作品。
  私は、終始鳥肌が立っていた。
 ・テノールの掛け声がやや声量が足りない感を持ったが、全体の音楽観は熟練した大人
  の表現で、流石だ。

 ▶ステージ写真はこちら[グランツ:K氏のHPに掲載]

  −アンコール− 「引き念仏」
 ・合同練習が前日の1回だけだったことから、アンコールは準備していなかったとのこと。
  観客からのリクエストを確認して、再度「引き念仏」を演奏。
  せめて1曲は用意してほしかったというのが、正直な感想である。

 ▼田中信昭氏
 ・田中信昭氏のお姿を、初めて拝見した。
  小柄で痩せた方であるが、とても81歳とは思えない程、体のキレ、足の運びが力強い。
  高めの指揮台に、ヒョイ!とスムーズに飛び乗った光景(2回)には驚いた。
 ・指揮法は洗練されていて、無駄な動きはなく、とにかく所作が美しい!
  演奏中、私は終始、田中氏の指揮を凝視していた。
 ・演奏前に田中氏からお話があったが、話術も上手。
  音楽への深い造詣、独特な宇宙観に感銘を受けた。
 ・多田武彦氏との出逢いや現在までの交流の話は、以前多田先生からは伺ってはいたが、
  大変興味深かった。
  旧制大阪高等学校の1年先輩が田中氏。
  お二人とも、日本の合唱界に大きな功績を残されている方だ。凄いなあ!
 ・ご満悦な田中氏の姿と表情が、大変印象に残った。

観客の多くが、OBと演奏者の家族、田中氏のファンであったことから、田中信昭メモリアルコンサート的な雰囲気があったこともあり、演奏者、指揮者、観客の距離感が非常に近く、温かい気持ちが相互に交流できた演奏会であった。
グランツ:N氏へ、DVD購入をお願いした次第だ。

 ▶法政大学アリオンコールOB会HP
 ▶関西大学グリークラブOB会HP

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