SSブログ

「東海道四谷怪談」の詳細情報 [千原英喜氏]

千原氏の新曲「東海道四谷怪談」が、先日5/7(土)なにわコラリアーズにより初演された。
会場で鑑賞された多田武彦〔タダタケ〕データベース。管理人様から詳細情報をいただき、転載させていただく。
 ●千原氏の新曲は「東海道四谷怪談」
 ●なにわコラリアーズが千原氏へ新曲委嘱

***********************************************
合唱のためのディスカバー・ニッポン〈第1集〉 東海道四谷怪談 原作:鶴屋南北

1曲目「江戸子守唄」は5分半、2曲目「百万遍」は10分の作品です。
1曲目はスタンダードな男声四部ですが、2曲目は男声六部。

アカペラですが、パーカッショニストが一人必要です。銅鑼・太鼓・巫女鈴など。
また団員も数珠や団扇、風鈴などで効果音を出していました。

風の音を模した表現や亡霊と戦う掛け声もあります。
変わったものでは子泣爺の泣き声や死霊の嗤いなども。
ソロも多いです。

2曲目の中盤から終盤にかけてお経を唄い、カンティクム・サクルム第2集の終曲「アレルヤ」の如く太鼓が入るのですが、古代ギリシアの円形劇場で繰り広げられる「悲劇/幻想劇」をイメージし、主旋律は葦笛が奏でるギリシア歌謡の音調を模しているとのこと。
古代ギリシア祭祀と中世日本歓喜念仏踊の混淆世界を目指して作られたともあります。

パンフにも、また舞台上でも千原先生のご挨拶がありましたが、
 「世の中には陰と陽があり、陽だけを取り上げていいものか?」
 「光と闇の両立する究極の美としての怪談の世界」
 「掛け軸の『東海道四谷怪談』の文字を眺めて肝に感じ入る何ものかがこの音楽」
 「私の四谷怪談をなにコラが歌うのではなく、なにコラが四谷怪談を選ばせた」
という話がありました。(大幅に省略した意訳)

この作品を陰として見るならば、対局の陽に当たるのは「ラプソディー・イン・チカマツ」でしょうか。
2曲編成、シアターピース的要素、パーカション、混声と男声など様々な条件がそう思わせました。
***********************************************
管理人様、いつもありがとうございます!
大変詳細な情報をご提供いただき、感謝申し上げます。

千原先生からご丁寧にメールをいただいた。
「東海道四谷怪談」に関する演奏上の留意点について、紹介させていただく。
[千原氏著]
『四谷怪談』初演も無事済みました。
曲では合唱音楽の遥かなるルーツの古代ギリシアの祭祀を思い描いていますが、歌い手が演じるというのでなく、声音を視覚化する、という方向で演奏してもらいました。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0