SSブログ

CD新譜:「千原英喜作品全集第3巻・第4巻」 [千原英喜氏]

「千原英喜作品全集第3巻・第4巻」を購入した。
「千原英喜作品全集第1巻・第2巻」を購入して以来、千原作品に関心を抱き、次回作を待望していた。


■「千原英喜作品全集第3巻」
 1. マリア・オリエンタリス《東方のマリア》 混声合唱のための5つの聖母賛歌
 2. 弦楽のためのシンフォニア第2番 カントゥス スピリタルス
 3. 混声合唱のための「どちりなきりしたん」
 指揮:当間修一氏
 演奏:大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団
 弦楽合奏:シンフォニア・コレギウムOSAKA 


■「千原英喜作品全集第4巻」
 1. 「お伽草子」混声合唱のための3つのエチュード
 2. 混声合唱のための「唱歌」
 3. 混声合唱のための「南京玉簾」
 4. 「志都歌」古代歌謡による女声合唱のために
 5. 混声合唱とピアノのための「良寛相聞」
 指揮:当間修一氏
 演奏:大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団

千原作品は総じて《美しい》、この表現に尽きると思う。
今回の作品群も日本特質の和風感と叙情感、西欧音楽の荘厳な響きがしっかりと融合している。
「千原節」とも評される独特の節回し(心に沁み入る情感豊かなフレーズ)が健在である。

 ●混声合唱のための「どちりなきりしたん」
 「どちりなきりしたん」はキリシタン文書の一つで、「どちりな」とは《キリスト教の教義》の意味で、問答形式による教理書とのこと。
 見識不足で恥ずかしい話、当初「どちりな」とは、九州方面の方言で「ドジな」という意味であろうと勝手な解釈をしていた。
 本当に浅はかで恥ずかしい次第。
 立正大学グリークラブの2004年全国大会音源を何度も聴いていて印象深かったが、大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団の演奏も大変好感が持てる。

 ●混声合唱のための「南京玉簾」
 「アさて、アさて、アさてさてさてさて…」でお馴染みの歌詞。
 おけさ風のメロディーで、賑やかで軽快で乗りの良い作品。
 祝いの席での披露や、演奏時間が2分30秒強のためアンコール曲としても効果的。
  
 ●混声合唱とピアノのための「良寛相聞」
 良寛和尚(1758年−1831年 江戸時代の曹洞宗の僧侶、歌人、漢詩人、書家)と、彼が69歳の時に弟子入りしてきた29歳の貞心尼との間における相聞歌。
 2. 手まり/3. 君や忘る道 は実に美しい曲。
 このCDを購入して良かったと思える名曲。
 ピアノの弱音が放つ儚さや純粋さも際立つ。
 この時勢に、これほど美しく切なく、優しいメロディを具現化するとは凄い。
 いや〜、恐れ入ったという感じ。
 千原氏の感性の鋭さに驚く。
 立正大学グリークラブが抜粋版ではあるが、来年の演奏会(1/12)にて選曲予定。
 ■立正大学グリークラブHP http://www3.to/risshoglee/

来年の音空の朝日コンクール自由曲は、千原作品を予定しているようである。
昨年のコンクール課題曲であった「小夜の中山」(男声合唱のための「東海道中膝栗毛」)は、音空の個性にシンクロした楽曲の一つであった。
「どちりなきりしたん」「おらしょ」「東海道中膝栗毛」等。
さて、どの楽曲を選曲するのであろう。

 −CD新譜:「千原英喜作品全集」−
 http://blog.so-net.ne.jp/1999-malechoirpopeye/2007-10-15
 −CD新譜情報−
 http://blog.so-net.ne.jp/1999-malechoirpopeye/2007-10-23


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(4) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 4